満蒙開拓青少年義勇軍用尺八読本
吉田春風・晴風会発行 1940(昭和15)年 サイズ25cm×19cm 全151頁
義勇軍といえばラッパや鼓笛を想像する人が多いのではないでしょうか。
ここに紹介するのは、なんと尺八の教科書です!
趣味教育用として1940年に発行されたもので、「尺八は祖国日本の声」「正しい姿勢で吹いて居れば、いつのまにか心もからだ(・・・)もリッパな日本人になれます」と、日本男児の心意気を説きます。
古典曲「六段の調べ」「千鳥の曲」、文部省唱歌「ふるさと」「春が来た」、軍歌「戦友」「海行かば」といった定番歌曲から、西洋民謡「菩提樹」「シューベルトの子守歌」、さらには「開墾花嫁の歌」「土の戦士を送る」といった満蒙開拓の関係曲まで盛りこんだ、気合いが感じられる1冊。
ただ、この資料がどのように寄贈者のもとに渡ったのかはわかっていません。
さて、いったいどれだけの少年たちが実際に尺八を奏でてみたのでしょうか。