「私が取材させてもらった貴重な証言を
このまま埋もれさせてはいけないと思うんです」
ケーブルテレビで地元の開拓団について番組を制作した早出さんが、さらに証言を聴きとり、子どもたち向けにまとめた本が上梓されました。
戦後75年を過ぎた今、一つの開拓団で19人もの方々の証言を聴きとることができたことは驚きです。その背景のひとつには富士見開拓団の帰還率の高さという特徴もありますが、何と言っても著者、早出さんの粘り強い取材力と残そうとする意志と覚悟にほかなりません。
市井の人々の声は、残そうと思う人が自ら立ち上がらなければ歴史の中に埋もれてしまう。
早出さんの思いに共鳴し、今回初めて満蒙開拓平和記念館として本の監修をお受けしました。
記念館での打合せにて(右が著者の早出さん)