満洲百万戸移民国策の全貌
満洲事情案内所編・発行 1938(昭和13)年5月28日 22×15、54頁
満州の経済・産業・文化などを紹介する、満州事情案内所報告第44号。
満州農業移民計画担当者が寄せた、移民国策状況
この文章を寄せたのは満州国産業部拓政司・都甲謙介です。拓政司は満州移民行政を担う主要機関で、大量移民計画のための事務を行いました。他部門との協力が欠かせないとして、各機関の事業を紹介しながら移民推進状況を解説します。
拓政司の任務は
①移民用地1,000万町歩の調査と確保
②移民計画の樹立と移民指導・助成でした。そのほかに満州拓植公社の組織形態や事業内容、日本国側(拓務省)の主要業務などを取り上げています。
満州事情案内所は、もともと満州経済事情案内所として満州の経済事情を調査・紹介する組織として1933(昭和8)年に始まりました。翌年満州事情案内所に改称、経済以外の一般事情も含めた情報提供や各種あっせんを行っています。満州農業移民も積極的に推進する役割を担いました。