特別展「開拓団入植地の変遷」第3部は1942年~1945年を移民崩壊期として取り上げます。
このころの満蒙開拓は、日中戦争の長期化と、アジア・太平洋戦争の戦域拡大に伴い、戦争遂行の色合いを強く帯びていきます。軍需動員や応召で、あるいは戦時景気から、満州への移民熱が下火となりつつありました。しかし、送出は強行され、長野県阿智郷開拓団のように、1945年5月に海を渡った開拓団もありました。また、日本本土の空襲を避けるための疎開移民や、経済統制で暮らしが厳しくなった商工業者からなる転業移民が多数組織されています。